2005-01-04 [長年日記]

[Q3] 高DPI対応とは何か

そもそも高DPI対応とは何かというと、低DPIでも高DPIでも基本的に同じように見えるようにすることです。決して画面を広く使えるように再構成することではありません。だとすると高DPIのメリットは何かというと表示が綺麗になること、フォントのサイズを小さくしたときにも視認性があがること、(特に縮小方向への)画像のスケーリングが綺麗に行えることなどになるでしょう。

つまり元々サイズが変更できないコントロール(たとえばコマンドバーなど)は高DPIでも低DPIでも同じサイズで描画されるのが正しいということになります。サイズを小さくしたい場合には、DPIに関係なくそのコントロールを小さく表示するモードを設けることになります。その場合コントロール上に画像があれば適宜縮小されて表示されることになります。もちろんその場合、DPIが低いと画像が汚くなって使い物にならなくなってしまうかも知れませんけど。

そのあたりを踏まえたうえでQMAIL3の高DPI対応としては、たとえば以下のことなどをやらなくてはいけなそうです。

  1. リストビューやフォルダビューのイメージはフォントサイズに合わせて適宜拡大縮小するようにする

    現在はフォントサイズにかかわらず固定で、DPIによってイメージのサイズが異なっています

  2. リストビューなどの行間、画面のマージンなどは、ピクセルではなくてフォントに対する相対値で指定するようにするか、96DPI時のピクセルを指定しているとみなして、それ以外のDPIの時には適宜補正する

    現在はDPIに関わらずピクセル単位で固定なので、DPIによって見え方が異なります

  3. リストビューのスレッドの線、メッセージビューのリンクの下線などの太さは1ピクセル固定ではなく、フォントサイズに対して相対的に決めるか、96DPI時に1ピクセルとしてそれ以外のDPI時には補正する

    これも現在はDPIに関わらず1ピクセル固定なので、DPIによって見え方が異なります

というわけでまだまだやらなくてはいけないことはたくさんありそうです。


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